趣味のテニス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小松　信彦

　テニスは健康維持とストレス解消に丁度手頃なスポーツで、老いも若きも、下手も上手も楽しめるし、交友関係も広くなる。　技術的にも多彩で奥が深い。　 医師の間でもテニスが盛んで、例えば関東では首都圏医師テニス大会、全国的には全日本医師テニス大会があって熱戦が展開される。　また毎年世界医師テニス 大会が欧米諸国で開催されるので日本からの参加者も多く国際親善にも役立っている。　不断の努力を積んで世界制覇に挑戦し、世界大会で優勝の栄に輝く日本 人医師もいる。　平成13年には日本医師テニス協会の主催で福岡市において世界大会が行われたが、アメリカで起こったジェット機ハイジャックによる同時多 発自爆テロ事件の影響で、アメリカその他かなり多数の外国人医師の来日が中止になった。

　テニスの腕前は上を見ても下を見てもきりがなく、分に応じてほどほどの所で満足せざるをえない。　しかし、団体戦などでどうしても勝ちたい場合の、対等 以上の相手との真剣な試合となると誠に厳しいスポーツである。　技術力に加えて、長時間の激戦に耐える強靱な体力と気力が要求される。

　若いうちはがむしゃらに頑張ってもよいけれど、年とってからあまり勝敗に執着するのは心身の健康によくないであろう。　互いに余裕を持って程よくプレイを楽しんだほうが賢明であると思われる。つまり趣味のテニスではあっても、それなりの覚悟が必要である。