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私 と テ ニ ス 原田さんは昭和元年デ杯の日本チームのエースとして、アメリカンゾーンに出場して三ヶ国と対戦されました。原田さんはシングルスとダブルスの全ての試 合を1セットもおとさず全勝して、アメリカンゾーンで優勝し、インターンゾーンの決勝でもシングルスでフランスのコーシエ、ラコステを破つて2勝をあげら れました。 しかし他の3試合を落とし、日本は2対3で破れ、残念ながらチヤレンジラウンドに進めませんでした。 この年の大活躍により原田さんは全米ラ ンキング第3位にランクされました。 このように原田さんは極めて有名なプレーヤーでしたから、この倉敷のコート開きには熊谷、清水、原田、山岸，中野、田辺、岡田、渡辺など日本のトップ プレイヤーが集まりました。 私がこの時深い感銘を受けたのはテニスの素晴らしさもさることながら、これらの人達のよきスポーツマンとしての態度でした。 真剣なプレーの中で、相手の好プレーに対して”グッドショット”と声を出して相手を称える爽やかな態度、パートナーのミスを咎めず、パートナーを励ま し、審判のきわどい判定にも潔く従う謙虚な態度など、強い印象として残つています。 以来テニスが私の恋人となり、テニス漬けの生活を送りました。 昭和25年岡山医大に入学した時、学内のテニスコートは戦争のために荒れ果てていました。私は仲間を集めて土方をしてテニスコートを造りなおし、テニ ス部を再建して練習しました。 学生時代を通じて ”医学部の学生と試合して一度も負けたことはない” というのが私の自慢の一つです。 医者になつてか ら20年くらいテニスから遠ざかつていましたが、昭和55年頃から、老いらくの恋よろしくまたテニスを始めました |
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